Vol.124
2021.3.19
コロナからの経済復興とグリーン社会の関係とは?
政府が公表しているポストコロナに向けた経済対策の柱として、ひとつには「グリーン社会の実現」というものが掲げられています。グリーン住宅ポイント制度もその中の具体的な施策のひとつですが、では、なぜコロナ後に向けた経済対策として、グリーン社会が取り上げられているのでしょうか? 今回は、新型コロナウイルスの感染拡大によって今まさに注目されているグリーン社会を取り上げ、経済復興との繋がりをご紹介します。
コロナ禍によって見えた環境改善
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、多くの国や都市でロックダウンが行われ、出入国も厳しく制限されました。人や物の移動が制限されたことで世界経済は深刻な影響を受けましたが、世界中の交通量が極端に減ったことで、プラスの影響が現れた面もありました。それは、大気汚染の減少や水質改善という環境改善の兆しです。計測数値だけでなく、空気が澄んだことで星空や遠くの山が見えるようになるなど、目に見える変化が世界各地で報告されました。
目指すはグリーンリカバリー
こうした環境改善を一時的なものとして終わらせないためにも、今注目を集めているのが「グリーン・リカバリー」という経済復興策です。これは、環境を重視した施策に資金を使うことで経済を回復させていく手法のこと。コロナ禍からの復興にさまざまな経済政策が行われる今だからこそ、環境に投資をして持続可能な社会の再構築を目指していこうという考え方です。世界ではすでにヨーロッパを中心として、脱炭素社会の実現に向けた施策が次々と打ち出されています。
環境に配慮した住宅へ
日本でも、経済対策の中にグリーン社会の実現に向けた施策が組み込まれました。グリーン住宅ポイント制度はその中のひとつで、環境に配慮した住宅取得・リフォームを支援することによって、ライフスタイルの脱炭素化に繋げていきたいという狙いがあるようです。制度自体は、環境面以外にも移住やバリアフリー改修など多様な課題に対応する仕組みになっています。さまざまなライフスタイルの方が制度を活用することで、エコ住宅への関心も広がっていくかもしれません。
まとめ
コロナ前の環境にリバウンドさせず、持続可能な社会へと繋げていけるかどうか。その鍵を握るのが、コロナ禍からの経済復興を長期的な視点でとらえ、環境改善とともに取り組んでいくグリーンリカバリーだと言われています。個人でできることは限られてきますが、グリーン住宅ポイントなどの制度を活用して環境に優しい住宅や設備を取り入れていくことも、未来の地球を守る一助となるのではないでしょうか。